第5号 目次
・巻頭言 日本スポーツプレス教会 会長 池谷章人
・最新ニュース 終了権ってなんですか? JPS研修会報告
・スペシャルリポート 変動するストックフォトエージェンシーの世界
・シリーズ著作権『クリエイティブコモンズと写真の著作権』
・その他
ダウンロード: JPCA-NEWS-005.pdf
巻頭言
一般社団法人 日本スポーツプレス協会
会長 水谷 章人
日本スポーツプレス協会は「スポーツ・ジャーナリストの職能を確立擁護し表現及び報道の自由に務め、日本のスポーツ界の発展に寄与する」事を目標に、1976年6月に設立されました。
そして、2010年6月一般社団法人となり来年40周年を迎えます。スポーツがビジネスとして成功し様々な競技団体が事業形態を変えてゆく中、我々の活動環境はどんどん窮屈になりつつあります。
それは、私達の被写体の多くが競技大会やイベントにあり、そこに入る為には取材申請(メディア申請)が必要だからです。報道はメディアと同じ意味ではないはずですが、広報媒体程度の認識の中で我々個人の序列は低くその場に立つ迄の苦労は絶えません。
特に経験の少ない若い会員にとって難しく、次世代のプロが育ち難い状況にあります。
また映像のデジタル化は、活動と仕事環境を大きく変えてきました。仕事環境は、フィルム時代に比べ益々過酷になりつつあります。一方で活動環境は、個人からの発信が容易になり、画像処理と機材の進歩は比較にならない程表現の可能性を膨らませました。
また、機材が良くなる中で見えてきた事が、写真報道の原点です。我々がそこにいる理由は、被写体と作者双方のその人しか見えない世界を表現し伝える為であり、それこそが報道だからです。
限られたスペースと同じような状況でも見えているものは違います。
決して同じ写真はあり得ないと確信し瞬間を切りとり続ける事、それがAJPSの使命であると肝に命じなければなりません。
また、JPCAと共に個々の権利義務が社会的にどう扱われ意識されて行くかを広い視野で捉え、基本的な協会活動に活かして行こうと考えています。