第2号 目次
・巻頭言 堀 恵介
・JRRC稲田事務局長に聞く
・シリーズ著作権『著作者人格権』
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巻頭言
一般社団法人 日本写真文化協会
会長 堀 恵介
昨年より一般社団法人日本写真文化協会の会長を務めております堀恵介と申します。
この度、日本写真著作権協会の副会長を拝命いたしました。新参者ではございますが、ご指導・ご佃撻の程よろしくお願いいたします。
私ども日本写真文化協会は、全国の写真館からなる団体で、昭和23年、当時の文部省の認可による社団法人として発足いたしました。
一般社団法人となった現在も2,200余名の会員を有し、展覧会場「ポートレートギャラリー」を運営、当協会主催・一般公募「全国展フォトコンテスト」、写真館子弟の教育の場としての「夏期写真大学講座」、毎月1回発行の機関誌「写真文化」等、写真文化の発展に努め、公益・共益に資する活動を続けております。
さて、
写真館における著作物はお客様を撮影した写真になります。
これまではネガフィルムで撮影し、お客様にはプリントをお渡ししていました。
まれに撮影したネガフィルムが欲しいと言うお客様がいらっしゃいました。
写真館の店頭や引換書に「原板(ネガ)はお渡しいたしません」と明記しておりましたが、「自分たちが写っている写真なのだから、肖像権もあるのだから渡して欲しい」と主張され、対応に困ることが沢山ありました。
最近はデジタルでの撮影が主流で「画像データが欲しい」というお客様もあって、写真館としてもやむなく画像データをお頒けしているのが現状です。
お客様には著作権は原則として写真館にあることをご理解いただいた上で、お渡ししています。
社会的にも最近は、写真を撮ってもプリントせずにデータでやり取りしたり、鑑賞したりする傾向が強まり、時代の変化を痛切に感じています。
私ども日本写真文化協会としては、プリントの文化に拘り続け、プリントで写真を見たり飾ったりする文化的習慣をこれからも継続させて行くための活動を行う必要があると思っている昨今です。