第9号 目次
・巻頭言 日本自然科学写真協会 会長 海野和男
・最新ニュース セミナー報告(JRRC・APA)
・スペシャルレポート 桑野弁護士に聞く『保護期間を終了した著作物を使うには』
・シリーズ著作権『著作権を上手に使う』
・その他
ダウンロード: JPCA-NEWS-009.pdf
巻頭言
日本自然科学写真協会
会長 海野 和男
日本自然科学写真協会(SSP)は自然と科学の広場に1本のクラブを立て、親睦と情報交流の場をつくるとともに、写真教育の助成と高揚を通して、写真文化の向上と発展を願うことを目的に1978年6月に発足した文化団体です。
元会長の佐々木崑さん、竹村嘉夫さんら100名の発起人が集まったと聞いています。
現在の会員数は400名弱です。
写真団体の中では若い会員が多いのも特徴ですが、長い間会に携われてきた方もだんだんと少なくなっているのも現状で、若返りと共にSSPの存在意義も考えていかなければと思っています。
SSPの特徴は写真家だけでなく、科学分野の研究者、小中学校、 大学の教職員や視聴覚担当者も会員に多くいることです。
最近は学生会員という制度も作り、小学生から大学生の会員もいます。
将来の自然科学分野の写真家を育てることも重要な役割だと思っています。SSP展は今年第37回展を迎え、東京の富士フイルムフォトサロンを皮切りに、今年は9会場で巡回展が行われます。
写真展の内容は「自然を楽しむ科学の眼」という副題で、会のポリシーであるミクロからマクロまでの巾広い範囲の写真が約150点展示されます。
また36回展からビデオ作品も展示することになりました。
顕微鏡写真から風景、山岳写真まで幅広く、風景や山岳にしてもできるだけ科学的な眼で撮影し、学際的な視点からアプローチしたいという会の方向が各方面で好評です。
地方展は主に博物館で行われ、多岐に渡る内容から、多くの入場者に喜んでもらえています。
この分野はかなり専門的にアプローチしなければ撮れない分野も多く、各会員は自分の分野のみの写真を撮っているスペシャリストが多いのですが、SSPという会を通して,他分野の写真を知ることも重要と考え,年2回、総会時と12月に技術講習会も開催しています。毎回70名以上の会員が技術研修会に参加されます。